こんにちは。
今日は大学教員の公募について思うことを書きたいと思います。
初見の方もいらっしゃると思うので、大学教員の公募ってそもそもどんな感じなん?ってところから書きたいと思います。
すでにご存知の方は、目次から興味のある部分を読んでもらえたらと思います。
そもそも大学教員ってどうやってなるの?
ここについては、調べればたくさん出てくると思うので簡単に。
まず、大学4年間勉強を頑張って卒業すると、もれなく全員が「学士」の学位を取得することになります。
しかし、基本的にはこの「学士」だけでは大学教員にはなれません(例外あり)。
4年大卒業後、大学院2年間で「修士」の学位をとり、その後さらに3年間で「博士」の学位を取得する必要があります。
大学教員を目指すのであれば、「博士」の学位は持っておく必要があるでしょう。
しかし、マストかと言われればそうではありません。
いろいろな大学の教員紹介を見てみれば分かりますが、「修士」の学位しか持たずに大学で教鞭をとっている人はたくさんいます。
ただ、大学教員の募集があって、そこに応募してきた人が修士と博士だったらまず博士の方が選ばれるでしょうね・・・。
あと、最近では「博士」の学位を持っていること前提での募集が増えたようにも感じますので、
大学教員を目指す方は必須と言ってもいいのではと思います。
話がそれましたが、博士までとることができましたらいよいよ就活の開始です。
各大学から出される公募にどしどし応募します。
そこで見事採用されれば、ようやく大学教員となることができます。
大学教員の公募は年中無休
一般的な企業の就活は、期間が定められていますよね。
参考
しかし、大学教員の公募は年中行われているんです。
簡単に仕組みを説明すると、
各大学の各学部では、教授、准教授、講師、助教、助手が大体どれだけいるか決まっています。
そのポストの人が異動したり、退職すると、そのポストを補充するために大学は公募を出します。
あとは、新しく学部を作るから教員増やそうってときですかね。
注意
言い換えれば、そのポストの人がいる限りは補充は出ません。
枠がないということです。
(ここも下に書きます。)
では、どこに公募は出されるのか。
大学教員の公募は、「JREC-IN」で見ることができます。
ここに毎日のように大学から公募が出されています。
ここを見ることは公募戦士の日課ではないでしょうか。
私も、更新される0時まで起きて、ここの公募を見て眠るという生活を続けていました・・・。
公募戦士については以下の記事で解説しています。
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参考公募戦士の日常①
続きを見る
大学教員公募〜苦難の道を行く者たち〜
なんとなく大学教員にどのようになるのか分かってきたでしょうか。
まぁ書くのは簡単なのですが、大学教員のポストを得るのはここからが苦難の道なのです。
分野にもよりますが、私の専門分野で博士までとってその後ストレートで大学教員になれるのは3〜4割ほどと言われているそうです。
「え・・・27まで大学いて、その後就職できないの!?」
できるとは限りません、、、。
それでは、大学のポストにつけなかった人はどうするのか。
ポスドク(博士研究員)をしながら、公募に出し続けることになります。
ポスドクについては、こちらの方(Y.Yamamoto's Website)が詳しく解説していますのでご覧ください。
公募は年中どこかの大学から出されていますが、そこに受かるには本当に至難の道です。
実力(論文などの業績)はもちろん、運や巡り合わせも大事です。
それに大学教員になりたい人はたくさんいるのに、公募で募集されている椅子は1つしかありません。
その一つの椅子を目指して、何人、何十人、ときには100人を越すほどの募集があるのです。
そして、その公募の中には公募もどきも時々あるみたいだそうです・・・。
内部で既に内定者が決まっている、「デキ公募」やその大学の方々と繋がりの強い人が有利になるような「コネ公募」などなど・・・。
あくまで噂ですけどね。まぁそりゃそうだ。
これはデキ公募です!コネ公募です!なんて間違っても認めたらいけませんもんね。
だんだん闇の深さが伝わってきたでしょうか。
もちろんガチ公募がほとんどだと思いますよ。
ちなみに、僕の戦歴で言うと
2勝20敗(ぐらい)
です。
多分、かなりマシな方かと思います、、、。
いろんな方のブログ見ていて、3勝61敗という方もいました(こちら)。
本当に尊敬します。
僕書類16連敗の時心折れかけましたもん・・・。
まぁ、そんな厳しい世界でも目指す方が多くいるということですね。
しかし、苦難の道はこれでは終わりません。
大学の教員になれたとしても、最初の方は「任期付き」の職階であることが大半だと思われます。
この話をすると長くなりそうなので、また次回に。
続き
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ある研究者の日常⑦(続)大学教員公募に思うこと
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本当に世知辛い・・・。
それではまたお会いしましょう。