知育を始める上で子どもの発達段階を知ることはとても大切です。
子どもにどのように接したら良いか知ることで、どのように知育を行なっていけば良いかがわかるからです。
本記事は、エリクソンの発達段階シリーズ第4弾です。こちらを読む前に、以下の記事を読んでもらえたらと思います。
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こちらはエリクソンの発達段階をまとめたものです(再掲)。
エリクソンは人間には生涯8つの発達段階があり、それぞれに発達課題があることを提唱しました。
発達段階 | 発達課題(心理・社会的危機) | 活力 |
乳児期(生後〜1歳半) | 基本的信頼 vs 不信感 | 希望 |
幼児前期(1歳半〜3歳) | 自律性 vs 恥と疑惑 | 意志 |
幼児後期(3歳〜5歳) | 積極性 vs 罪悪感 | 目的 |
学童期(5歳〜13歳) | 勤勉性 vs 劣等感 | 有能 |
青年期(13歳〜20歳) | 同一性 vs 同一性の拡散 | 忠誠心 |
成人期(20〜39歳) | 親密性 vs 孤独 | 愛/幸福 |
壮年期(40〜64歳) | 生殖性 vs 停滞 | 世話 |
老年期(65歳〜) | 自己統合 vs 絶望 | 知恵 |
本記事で分かること
・成人期(20〜39歳)での発達について
・壮年期(40〜64歳)での発達について
・老年期(65歳〜)での発達について
本記事は、20歳以降の発達ということで知育とは関わるものではありませんが、最後まで解説したいと思います。
目次
成人期(20〜39歳)での発達:親密性 vs 孤独
この頃の時期になると、生まれた場所、これまで育った場所を離れ、多くの人とのつながりを築くようになります。
社会に出ることにより自分の世界も広がります。
中には恋人とのつながりが深くなり結婚する人も多いでしょう。
友人や恋人など、本当に信頼する人たちとの深い関係の中で、人は「愛や幸福」といった活力を獲得します。
しかし、こうした他者とのつながりをためらったり、長期的な人間関係を築くことをためらうと人は「孤独」になります。
エリクソンは、成人期をこう捉えました。
壮年期(40〜64歳)での発達について:生殖性 vs 停滞
この時期は、子供を育てたり、後進を育成することを念頭においた捉えです。
エリクソンは、「ジェネラティビティー」という造語でを作り、これはしばしば「次世代育成能力」と訳されます。
これまで自分が培ってきた経験を後進に伝えること、これにより「世話」という力を獲得します。
しかし、自分の培ってきたものを後進に伝えようとせずに、常に自分の価値観の世界で生きている人。成人期でいう「孤独」の状態の人は、この時期「停滞」しています。
「停滞」している人は、次の老年期で「絶望」することになります。
老年期(65歳〜)での発達について:自己統合 vs 絶望
最後は、仕事を終え老後の生活をしている人全体を老年期として捉えています。
この時期は、自分の人生がどうだったか振り返る時間がたくさんあります。
それぞれの発達段階における発達課題を乗り越えられたでしょうか。
自分の人生は良い人生だったと言えるでしょうか。
これらに自分なりの答えを見つけられた時、「知恵」を獲得できるだろうとエリクソンの言葉は解釈できます。
でも、後悔の残る人生だったらどうでしょうか。
自分の人生を振り返り後悔が上記の自己統合を上回っているとき、それは「絶望」となります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事では成人期(20〜39歳)、壮年期(40〜64歳)、老年期(65歳〜)の発達段階に関することを取り上げました。
ここまできたら、知育からだいぶ離れてしまいましたね。
しかし、これを読んでいるあなた自身振り返ってみてどうでしょうか。
もちろんこれは、ある学者のある理論の一つに過ぎません。
人生は一度きりです。
あなた自身が後悔のない人生を歩めるように。
そして、あなたの子どもが後悔のない人生を歩めるように、できることをしてあげられるといいですね。
知育はその一つの選択肢なのではないかと思います。
最後に:エリクソンの発達段階を知ることで
これで、このシリーズは終わりとなりますが、最後に一言。
繰り返しになりますが、知育を始める上で子どもの発達段階を知ることはとても大切です。
それは、子どもへの接し方だけでなくどのように親として支援してあげられるのかを考えることができるからです。
そもそも知育って何?って思われた方は、こちらに解説した記事がありますのでご覧いただければと思います。
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それではまたお会いしましょう。