知育を始める上で子どもの発達段階を知ることはとても大切です。
子どもにどのように接したら良いか知ることで、どのように知育を行なっていけば良いかがわかるからです。
本記事は、エリクソンの発達段階シリーズ第2段です。こちらを読む前に、以下の記事を読んでもらえたらと思います。
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【知育とは?②】エリクソンの発達段階から見る子どもの発達【乳児期】
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こちらはエリクソンの発達段階をまとめたものです(再掲)。
エリクソンは人間には生涯8つの発達段階があり、それぞれに発達課題があることを提唱しました。
発達段階 | 発達課題(心理・社会的危機) | 活力 |
乳児期(生後〜1歳半) | 基本的信頼 vs 不信感 | 希望 |
幼児前期(1歳半〜3歳) | 自律性 vs 恥と疑惑 | 意志 |
幼児後期(3歳〜5歳) | 積極性 vs 罪悪感 | 目的 |
学童期(5歳〜13歳) | 勤勉性 vs 劣等感 | 有能 |
青年期(13歳〜20歳) | 同一性 vs 同一性の拡散 | 忠誠心 |
成人期(20〜39歳) | 親密性 vs 孤独 | 愛/幸福 |
壮年期(40〜64歳) | 生殖性 vs 停滞 | 世話 |
老年期(65歳〜) | 自己統合 vs 絶望 | 知恵 |
本記事で分かること
・幼児前期(1歳半〜3歳)での発達について
・幼児後期(3歳〜5歳)での発達について
幼児前期(1歳半〜3歳)での発達:自律性 vs 恥と疑惑
幼児前期は、「意志」(「意欲」という力)を得ることが課題となります。
この時期の子どもは、歩いたり喋ったり、自分で食事ができるようになったり、自分で衣類の着脱ができるようになってくる時期です。お子様がいらっしゃる方は、何に対しても「いやいや病」が出てきた時期でもないでしょうか。
今まで、親にやってきてもらったことを一人でできるようになる時期ですが、この「自分で様々なことに挑戦する時期」に、親が先にやってあげたり、失敗したことに対して叱ったりすると、子どもの自律性(自主性)が育たなくなります。
この時期に子どもと接する上で大切になってくることは、子どもの挑戦できる環境を整えてあげること、失敗してもそれを受け入れられるようにすることです。
子どもは自分でできることが増えればそれが自信になります。しかし、失敗したことに対して怒られたり見放されたりすると、次失敗したらどうしようとその不安は増大し、今後もそうした思いを何処かで持ち続けます。
幼児後期(3歳〜5歳)での発達:積極性 vs 罪悪感
幼児後期は、「目的」を得ることが課題となります。
この時期の子どもは、様々なことに興味や関心を抱くようになります。少し危険なことにも積極的に挑戦してしまうのもこの時期です。親や周りの大人に注意された時にその積極性が負けてしまうと、その後の行動一つ一つに罪悪感がつのっていきます。
しかし積極性が勝った場合は、自分がなぜそれをしたいのかその理由を自分で把握し、目的を持って行動しようとするようになります。
自分の行動に罪悪感を持つのか、目的を持つのか、この時期の子どもへの接し方で随分と変わってきます。
幼児後期に子どもと接する上で大切になってくることは、もちろん子どもの危険なことには注意をしなければなりませんが、頭ごなしに叱るのではなく子どもの積極性は褒めつつも注意してあげることです。難しいかもしれませんが、「アメとムチ」をうまく使い分けながら、褒めるところは褒めて、注意すべきところは注意しましょう。
この時期の子どもは、何がいけなかったのか、何ならば良いのかきちんと話せば意外と理解してくれます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事では幼児前期、幼児後期の子どもに関することを取り上げました。
本記事でわかったこと
・幼児前期は、子どもの挑戦できる環境を整えてあげること、失敗してもそれを受け入れられるようにすることが大事。
・幼児後期は、頭ごなしに叱るのではなく子どもの積極性は褒めつつも注意してあげることが大事。
冒頭でも言いましたが、知育を始める上で子どもの発達段階を知ることはとても大切です。
子どもにどのように接したら良いか知ることはとても大切です。
そもそも知育って何?って思われた方は、こちらに解説した記事がありますのでご覧いただければと思います。
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それではまたお会いしましょう。